最近、仕事の中で「ターゲットを理解する」ということの難しさを改めて痛感しています。マーケティングという仕事を長く続けてきて、いろいろな手法に触れてきましたが、結局のところ、ここが一番の難所であり、同時に最も曖昧な部分なのかもしれません。
ターゲットを「一律に決める」という難しさ
「どんな施策がはまるか」を考えるとき、まずターゲットを明確にしよう、という話になります。でも、いざ決めるとなると、これがなかなか一筋縄ではいきません。
現実の人間はもっと多面的で、時と場合によってニーズも変わる。それを無理やり一つの枠に押し込めて「これが私たちのターゲットです」と言い切ることに、どこか拭いきれない違和感を感じてしまう。そんな経験、マーケターなら誰しもあるのではないでしょうか。
形骸化するペルソナとカスタマージャーニー
もちろん、世の中にはそのためのツールがたくさんあります。ペルソナ設定やカスタマージャーニーマップ。
でも、往々にしてあるのが「立派なものを作っただけで満足して終わってしまう」というパターンです。会議室で何時間もかけて作り上げたペルソナが、翌週には誰の記憶にも残っていない。そんな光景を何度も見てきました。
これに対する「正解」や、こうすれば絶対にワークする、という方法論がいまだに自分の中でも見えていないのが正直なところです。
AIに任せることへの期待と、拭いきれない不透明さ
そこに現れたのがAIです。今やプロンプト一つで、それらしいペルソナを一瞬で組み上げてくれます。確かに便利だし、自分たちでゼロから考えるよりはるかに効率的。
でも、ふと立ち止まって考えてしまうんです。
「このAIが出したペルソナは、本当に『正解』なんだろうか?」
AIが提示する完璧な論理の中に、生身の人間が持つ矛盾や熱量が抜け落ちていないか。便利になればなるほど、その不透明さが際立ってくるような気がしています。
AIを中心に据えて組織を変えていこう、という流れ自体は良いことだと思うし、時代の要請でもある。でも、それが本当にうまくいくのか、それともまた新しい「形骸化」を生むだけなのか。そんな懸念を抱えながら、今日も試行錯誤の毎日です。
結局、正解なんて誰にもわからないけれど。